蓮の花のように
彼岸を過ぎ、朝晩肌寒さを感じられるようになってまいりました。今年の夏は大変な猛暑であったため皆様もさぞお疲れのことであったでしょう。猛暑の影響もあり枯れてしまった花や木もたくさんございました。しかしそんな暑さの中でもお寺の蓮の花は綺麗に花を咲かせてお寺を訪れる人達を和ませてくれました。その蓮の花が生えている場所の根本はは汚い泥の中です。蓮は泥の中から芽を出して綺麗な姿を見せてくれるのです。
弘法大師空海様は「蓮を観じて自浄を知り、菓を見て心徳を覚る」と仰っておられます。
これは本来私達は生まれながらにして仏さまになる清浄な心と性質を持っており、蓮の花を見てそのことを自覚し、日々善い行いを積み重ねて仏さまになる性質の種を育てていく事が重要だというお言葉です。私達は何か大きな目標を持ちそれを達成したい、常になりたい自分を描くことが多いかと存じます。その上で大切な事は環境や周りの人の意見に流されず自分を律する事です。 自分自身に悪影響を及ぼす泥に惑わされることなく努力していく事で大きな蓮の花を咲かせる事が出来るのです。
私達は普段から自分自身が仏様になる仏性が備わっており、日々善行を積んで綺麗な蓮の花を心の中に咲かせたい物です。 合掌